ぽっかり1日空いている日があるなぁということで、私のソロハイクの定番3つ(高尾山、弘法山、鎌倉エリア)から今回は鎌倉を選んだ。ちょうどアジサイが見頃であり、その分、人も多いかもしれない。それでも気軽にほどよく歩け、あわよくば帰りに抹茶でも飲んでいこうと企んだ。
選んだコースは、建長寺から登山口へはいる天園ハイキングコース。案の上、北鎌倉駅につくと、わさわさと人がおり、その列はアジサイで有名な明月院へとつながっていた。そこを素通りししばらく行くと、建長寺に着く。人はまばらで、青空の下でのんびりと重要文化財でもある仏殿や三門を堪能した。ハイキングコースへは、建長寺で参拝料を払い、奥にある半僧坊を通っていく。この 半僧坊、そしてそこから先にある見晴らしの良い頂上までの階段が今回のコースの一番の上りかもしれない笑。
そこから天園ハイキングコースへと入る。ここから先は苔むした道ややぐらなどがある鎌倉らしいなだらかな道がつづく。分岐点である天園には茶屋があるけれど、開いている時にあたったことはない。今回はたまたま周囲の手入れをしているご主人にあうも「しばらくお休み」とのこと。いつかここで、タケノコを食べてみたい。
天園からは瑞泉寺へと下りるルートと、秋にはすばらしい紅葉をみせる獅子舞の谷経由のルートがある。この日はチョロチョロと流れる水の音を聞きながら歩きたい気分だったので、獅子舞の谷経由を選んだ。足元はぬかるんでいる箇所が多いが、水の音、シダや苔が生える岸壁、鬱蒼とした中にすっぽりと入っていく感覚が味わえるこのルートは、やはり好きだ。
コース途中、2回もスズメバチに遭遇。なにが嫌って🐝が1番怖い。
出発から3時間も立たずに下山。まだ13時。ここから20分ほどにる一条恵観山荘へ抹茶をいただきに行こう。山の中は涼しいが、アスファルトの上は体に堪える……。
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ハイキングコースからの「一条恵観山荘」
江戸時代初期の皇族の別荘だった建物や庭園が移築・再現されている。当主の一条恵観は、書や茶の湯に長け、能楽や絵画、立花、香など数々の文化芸能に精通し、建築の知識にも優れていたという。
訪れると、いたるところに花手水があり、アジサイや花の季節も重なり風雅な世界が広がっている。素直に美しいなと感じながらも、なぜか少々疲れてきてしまった。人の手による演出やおもてなしはとても素敵どと思う、一方で過多になると一歩引いてしまうことがある。
ハイキングコースからの帰り道だったからか、
今のわたしの心境がそうさせたのか、
お抹茶も生菓子も目に美しく、おいしくいただくも
なぜか心のどこかで、今回の山の途中で休んだ「石」の上が懐かしくなる。
苔むして座ればお尻に土もついてくる、固くガタガタした石。それでも、自分で選んで座った石に座ると、そこから眺める景色と安心感に包まれる。ここで飲む珈琲は格別だ。
人の手が生み出した美と、自然がつくりだす美。
どちらも美しいことに変わりないが、今の私には後者が「ちょうどよい」のだろうな。
こう書きながらも、一条恵観山荘は雅を感じることができるすばらしい場所だと思う。建物内部は予約制で見学できるようなので、季節を変えて次回は中を覗いてみよう。
北鎌倉駅▶︎建長寺▶︎勝上けん展望台▶︎大平山▶︎天園▶︎獅子舞の谷▶︎永福寺跡▶一条恵観山荘
山ごはん:コロッケサンド(北鎌倉近くブーンベーカリー)、おにぎり
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