益子・中禅寺湖の旅の目的の2つ目。「旧イタリア大使館別荘」を訪れました。この建物は、建築家フランク・ロイド・ライトの弟子でもあった著名なアントニン・レーモンドが設計したもので、昭和3年に建てられ、平成9年まで歴代の大使の別荘として実際に使われていたもの。現在は「イタリア大使館別荘記念公園」として、栃木県が管理しており、一般にも公開されています。当初は個人が数名買取りたいと名乗りをあげたものの、メンテナンスなどのその後の費用のことを考えるととても無理ということで県が買い取ったそうです。(復元するのに1億9千万、更に10年ごとの杉皮の張替え・・・)建物は「本邸」と「副邸」に分かれていて、床材や建具・家具などもできる限り再利用して復元されています。この建物の特徴はなんといっても杉皮×さわらの木を割ったこけら板を使用したパターンの異なった様々な内外装。建設当時は杉皮は捨てられていた素材だったようですが、その土地にある材料で!と考えていたレーモンドはそこに目をつけ見事にステキなデザインを作り上げました。とても日本的な素材ですがその幾何学的な模様により、うまく和と洋が混ざっていて落ち着きます。廃材をここまでステキにしてしまうとは恐れいります。そして、もう一つの圧巻は居間と食堂・書斎を結んだワンルームの広々とした間取りに、湖を見渡す開放感溢れる広縁。現在はそこで無料のほうじ茶が飲め、ぼ~っと湖を眺めながら過ごす時間は最高でした。この別荘までは、県の無料駐車場から片道15分ほどの整備された遊歩道があり、特に緑濃い時期は林の中を歩きながら向かえばそれだけでリフレッシュできそうです。さらに記念公園からは歩道があるようなので半日ほどじっくりと歩くのもよさそう。今回は途中、中禅寺湖でおいしいと評判のパン屋さん「Feu de Bois」で買ったパンを湖を眺めながらいただきました。おいしいパンと景色、そして自然。至福のひとときでした。<イタリア大使館別荘記念公園>↑URLに詳しい案内図や写真が載っていたので、ご参考に。冬の間は閉館してしまうので要注意!
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